目的

 

機構長から

夢がかなう

村山 斉

IPMUはそれ自身とても野心的なプロジェクトです。とても短期間にゼロから出発して一流の研究所を作ろうとしています。宇宙の深い謎を解くという共通のゴールに向かって違った分野─天文、物理、そして数学─の研究者が一緒に仕事をしないといけません。

村山斉: 数物連携宇宙研究機構長村山斉: 数物連携宇宙研究機構長日本で今までなかったような真に国際的な研究所を目指しています。この野心的な試み全てに共通した必要なものが一つあります。注意深く目的に即してデザインされた、魅力的な仕事場です。

ついにIPMUの研究棟が完成し、私たちの「家」ができました。それだけでなく、この建物は私たちの野心を実現するために大きな役割を果たすと思っています。建物のデザインを担当された大野先生が今号で述べられているように、この建物には私たちの目的のためにとてもユニークなアイディアが数多く取り入れられています。

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研究者の「引っ張り」と「引き止め」

トップレベルの研究所を作るのに一番大事な要素は「人」です。 前回のIPMUニュースでお伝えしましたように、外国人の研究者の比率は目指していた半分を超えました。しかしもっと大事なことは、採用した研究者の質で す。ハーバード、プリンストン、マックス・プランク研究所、京都大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、バークレイ等、世界のトップの大学・研究所か ら来てくれているのです。

そこで周りの人たちがIPMUの研究者に目をつけはじめました。他の大学がIPMUの若い優秀な研究者を引っ張りにくるようになったのです。一人目はラン クを上げることで引き止めることができました。二人目は別の大学へ移っていきました。三人目はドイツのポジションに引っ張られようとしています。世界レベ ルの頭脳を引っ張ってくることは大変な努力が要りますが、彼らを引き止めていくこともまた大変なことです。

WPI Program

世界トップレベル研究拠点プログラム(WPIプログラム)は、文部科学省(MEXT)によって2007年度に設立されました。

このプログラムは、世界最高峰の研究者を中心に据えた世界レベルの研究センターを作るための重点的支援をおこないます。高い研究水準と卓越した研究環境を提供することによって、世界中から研究者を引きつける"世界に見える"拠点となることが期待されます。

日本学術振興会(JSPS)は文部科学省の委託を受けて、プロジェクトの選考と評価をおこない、国内のたくさんの大学と研究機関から寄せられた応募の中から5件を採択しました。IPMUの提案は選考委員会から高く評価され、「世界トップレベル研究者の集団が決意を持って取り組もうとする提案がなされた。若くてダイナミックで刺激的なWPI構想にとって、よい社会的イメージを与えるだろう。若くて発信力に優れ、注目を集め、活動的な拠点長は非常にプラスの点だ。」とのコメントがありました。また、委員会はホスト機関である東京大学を高く評価して、「ホスト機関と大学総長から強力で充実した支持が表明された」とも言及しました。思い切った拠点構想と大学からの強力な支援が提案採択の鍵となったと信じています。