10月31日, 2015カブリ賞受賞者一般講演会「小さい穴を通る光、増殖する宇宙」

PDF file(5MB)PDF file(5MB)


天体物理学、ナノサイエンス、神経科学の3分野において特に優れた業績をあげた科学者に贈られるカブリ賞。2014年度『宇宙のインフレーション理 論の提唱』で天体物理学部門受賞、初来日となるグース教授と、『ナノ光学の革新』でナノサイエンス部門受賞、日本とゆかりのあるエベセン教授の貴重な講演 を、司会村山斉にて皆さんにお届けします。今回の講演はカブリ財団、ノルウェー科学人文アカデミー、駐日ノルウェー王国大使館、ノルウェー教育研究省のフルサポートにより実現致しました。

日時:2015年10月31日12:30〜16:00
          (開場12:00)
会場:品川コクヨホール (JR品川駅 港南口 徒歩5分)
対象:高校生以上
参加費: 無料
言語: 英語による講演(同時通訳あり)
定員:300名
申込:応募フォーム(10月13日申込締切)
通知:応募多数の場合は抽選となります。決定の通知は詳細とともに10月16日までにご連絡いたします。

問合せ:
Tel:  04-7136-5981 / Email: koukai-kouza_at_ipmu.jp (Kavli IPMU広報)
※"_at_ " を @に変えてお送りください。


 

12:30 挨拶

開会の挨拶 カブリ財団 ロバート・コン理事長
お祝いの挨拶1 ノルウェー王国大使館 アーリン・リーメスタ大使
お祝いの挨拶2 ノルウェー科学人文アカデミー キルスティ・ストレーム・ブル議長
 

via Youtube

12:45 講演1: 光と金属と小さな穴がもたらした驚異の発見

講師: トーマス・エベセン
国際化学フロンティア研究センター長 (ICFRC)
ストラスブール大学高等研究所長 (USIAS) 、同大学教授

via Youtube

材料にナノメートルサイズの構造を持たせると、特性が改善されたり、時には想像を超えるような特性が生み出されます。金属も例外ではありません。不透明な 金属フィルムに微細な孔があると、入射光より強い光が透過したり、透過光が細く絞られたビームとして出てくるなど、予期しない光学的性質を色々生み出すこ とができます。このような不思議な特性は光と電子の共鳴状態との相互作用によるもので、金属に光の波長よりもかなり短いサイズの構造を持たせることにより 制御することができます。この技術を応用して、ナノフォトニクス、光電子工学から分子センシング、生物物理まで、新たな可能性が拡がります。

13:50 コーヒーブレイク

14:15 祝い獅子舞

via Youtube

 

14:35 講演 2: インフレーション宇宙論 –この宇宙は唯一の宇宙なのか?- 

講師: アラン・グース
マサチューセッツ工科大学 (MIT) ヴィクター・ワイスコフ教授
同大学マーガレット・マックヴィカー ファカルティーフェロー

via Youtube

インフレーション宇宙論は、私たちの宇宙のもつ、一様性、質量密度、宇宙マイクロ波背景放射の電波の“ムラ”などの様々な特徴に対して、大変もっともらし い説明を与えます。インフレーション宇宙論にも色々ありますが、大抵は、私たちの宇宙は唯一の宇宙ではなく、恐らく無限の多元宇宙の一部であるということ を暗示しています。

 


カブリ賞は、ノルウェー系米国人フレッド・カブリ氏の提唱により、カブリ財団とノルウェー教育研究省、およびノルウェー科学人文アカデミーの共同事 業として2008年に設立されました。2年に一度オスロで授賞式が行われ、各受賞分野に100万米ドルの賞金と、各受賞者にはメダルと賞状が贈られます。 科学者個人の業績を讃えるだけではなく、人類の未来のために重要な研究の成果を正しく評価することを目標とし、研究者間の国際協力を推進するとともに、研 究の大切さを広く訴えることを目指しています。


関連ホームページへのリンク