Michio Jimbo
統計物理学や場の理論において、イジングモデルや 1次元のスピン系、2次元共形場理論など、厳密に解けるモデルが知られており、可積分系と呼ばれます。これらは特殊ですがしばしば数学的に深い構造をもち、またトイ・モデルとしても有用です。ソリトン方程式と呼ばれる厳密解を豊富にもつ一群の微分方程式系もその例で、古典可積分系といいます。研究対象はこれらの可積分系と、その背後にあって対称性を統制している無限次元リー代数や量子群などの代数的な構造です。
これまでの研究成果は、(1)2次元イジング模型の相関関数と、線形微分方程式のモノドロミー保存変形、 (2)ソリトン方程式の変換群の研究、(3)量子群の定式化とヤン・バクスター方程式への応用、(4)可解格子模型の状態空間の研究と相関関数の積分表示、(5)楕円型量子群の研究などです。
現在の関心は(4)の続きで、1次元量子スピン系の相関関数を純代数的に記述することです。