XMASS

XMASSは暗黒物質粒子探索のためのXenon MASSive detectorから名付けられました。検出器は、神岡地下観測施設のホールCに設置されています。検出器の感応領域は834 kgの液体キセノンで、摂氏マイナス100度までに冷却されています。642個の2インチ口径の光電子増倍管(浜松ホトニクス製R10789)により感応領域内での暗黒物質粒子の相互作用によるシンチレーション光を検出します。キセノン検出器は800トンの水チェレンコフ検出器の中に設置されており、水チェレンコフ検出器はミューオン粒子の除去および外部からの中性子やγ線に対する遮蔽の役割をします。XMASSは単相の液体キセノンを使用した特徴的な検出器で、現存する液体キセノンを使った暗黒物質粒子探索検出器のなかで最大の光量を達成しています。そのおかげで、多数の有用な結果を発表しました。

XMASS実験は2010年12月から2012年5月まで試験的にデータを収集しました。その後背景事象を大幅に減少させるように検出器の改良を行い、2013年11月よりデータ収集を再開し、2019年2月に1600日以上にわたる低雑音の有用なデータを収集し実験を終えました。(Last update: 2020/01/06)

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