LiteBIRD 計画が日本学術会議マスタープラン2017の「重点大型研究計画」のひとつに選ばれる

2017年2月9日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)
 

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) の村山斉機構長を計画責任者とする『LiteBIRD - 熱いビッグバン以前の宇宙を探索する宇宙マイクロ波背景放射偏光観測衛星』計画が、2017年2月8日に公表された日本学術会議の「第23期学術の大型研究計画に関するマスタープラン (マスタープラン2017) 」の重点大型研究計画28件のひとつに選ばれました。

LiteBIRD (ライトバード) 計画は、熱いビッグバン以前の宇宙を記述する現在最も有力な仮説である「インフレーション宇宙仮説」を検証するため、宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) の偏光観測からインフレーションの証拠となる「原始重力波」の痕跡の検出を目的とする衛星計画です。2024年−2025年度に打ち上げ、約3年間の観測を行うことが想定されています。Kavli IPMU と宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 宇宙科学研究所、高エネルギー加速器研究機構 (KEK) 素粒子原子核研究所などの機関が中心となり、他の連携機関と協力しながら計画の実現を目指しています。 現在は、宇宙科学研究所に LiteBIRD 計画の準備チームが立ち上がり、概念設計段階に進んでいます。

重点大型研究計画には、Kavli IPMU の研究者も参加するハイパーカミオカンデ計画『大型先端検出器による核子崩壊・ニュートリノ振動実験』も選ばれています。

今回のマスタープランには学術大型研究計画179件が選ばれていますが、重点大型研究計画はその中でも特に優先順位が高く、速やかに推進されるべきとされたものです。

LiteBIRD 計画とハイパーカミオカンデ計画は、前回の「第22期学術の大型研究計画に関するマスタープラン (マスタープラン2014) 」 の際にも重点大型研究計画に選ばれており、2014年に引き続いての選定となりました。

関連リンク
第23期学術の大型研究計画に関するマスタープラン(マスタープラン2017)に関する日本学術会議ページ
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/kohyo-23-t241-1.html

LiteBIRD計画のページ

ハイパーカミオカンデ計画のページ