一般相対論に代わる重力理論

アインシュタインの相対性理論は3次元空間と1次元時間をひとつの4次元時空に統合し、重力を時空の「ゆがみ」として記述する。これで多くの重力現象の説明や予言に成功してきた。しかし実験的には0.01ミリメートルより小さい距離では重力がどのように働くかは我々は知らない。それより小さい距離では重力が我々のまったく予想していなかった振る舞いをしているかもしれない。たとえば小さい距離では隠れた次元があるかもしれない。事実超弦理論やM理論など多くの理論はそのような追加次元の存在を必要とする。追加次元が宇宙のいたる所に存在していて我々には見えないだけなのかもしれない。最近さかんに研究されているひとつの可能性がブレーン・ワールドである。このシナリオでは我々の宇宙は高次元の空間に浮かんでいるブレーンと呼ばれる3次元の面ということになる。追加次元は直接に見ることはできないが、高エネルギー実験や宇宙観測から間接的証拠を得られるかもしれない。

数十億光年といったような大きな距離での重力も近距離での場合のように奇妙かもしれない。最近の精密観測は宇宙の膨張が加速していることを明らかにした。これは、もしアインシュタインの理論が正しければ、宇宙の70%以上は見えないしかも不圧力のエネルギーで満たされていることを必要とする。このエネルギーは暗黒エネルギーと呼ばれているが、その正体はまったくわかっていない。この状況は19世紀に発見された水星の近日点移動の話を思い起こさせる。水星のこの異常な振る舞いを説明するためヴァルカンと呼ばれた一種の暗黒惑星の存在さえ提案された。しかしよく知られているように暗黒惑星は存在せず、正しい説明はニュートンからアインシュタインへと重力理論の変更によってなされた。このことを思い起こしながら、アインシュタイン理論を大きな距離で変更して暗黒エネルギーの謎を解明できないか探る。

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