1月10日, 公開講演会「宇宙の歴史と運命-加速する宇宙の膨張の昔と今-」

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東京大学国際高等研究所数物連携宇宙研究機構・村山機構長が中心研究者を務める最先端研究開発支援プログラム・SuMIRe (すみれ) 計画。今年のノーベル物理学賞のテーマでもあった「ダークエネルギー」の解明を目指しています。このプロジェクトの最前線にいる2名の外国人研究者が村山機構長とともに、今もっともホットな話題、ダークエネルギーを紹介します。ダークエネルギーにより加速する宇宙の膨張の昔と今を同時通訳つきでご堪能ください。

多数のご応募ありがとうございました。応募を締め切りましたので、当選結果をお待ちください。結果は当選された方にのみ、E-mail(もしくは電話)及び、葉書にてお知らせいたします。当日はその葉書を必ずご持参願います。

報道関係者による取材は随時受け付けております。

  • 日時: 2012年1月10日(火)午後1時30分より(開場 午後1時)
  • 場所: 丸ビルホール (東京都千代田区丸の内2-4-1丸ビル7階)
  • 講演者
    • 村山 斉 (東京大学国際高等研究所 数物連携宇宙研究機構長)
    • デイビッド スパーゲル (2010年The Shaw Prize受賞 プリンストン大学)
    • リチャード エリス (2011年英国王立天文学会ゴールドメダル受賞 カリフォルニア工科大学)
      ※同時通訳つき
  • 参加費、対象: 無料、高校生以上
  • 定員: 300名(事前申込・抽選制)
  • 申込: 応募締め切りました。
  • 申込受付期間: 2011年11月19日~2011年12月20日
       ※抽選の結果は受付終了後、当選者へのみ12月25日までにお知らせいたします。
  • 主催: 東京大学国際高等研究所 数物連携宇宙研究機構
  • 問い合わせ:
    • 最先端研究開発支援プログラム村山プロジェクト 東京大学国際高等研究所数物連携宇宙研究機構
    • Tel: 04-7136-5944 (本イベント専用)

プログラム

13:30~13:45

「SuMIRe(すみれ)計画で探るダークエネルギーの正体と宇宙の運命」

村山 斉

宇宙の約23%はダークマター、約73%はダークエネルギーで占められています。ともに目で見ることができず、今のところ全く正体不明です。このダークエネルギーの正体を探るSuMIRe(すみれ)計画を紹介します。

13:45~14:45

"Taking the Universe's Baby Picture: a Strange Universe Filled with Dark Matter and Dark Energy" ( 137億年前の宇宙の写真から: ダークマター、ダークエネルギーで満たされる奇妙な宇宙 )

デイビッド スパーゲル

宇宙がまだ30万歳だったころの観測を通して、最新の宇宙論は大きく発展しています。宇宙は何歳か?宇宙の大きさと形は?宇宙は何でできているのか?銀河はどのように生まれてきたのか? 本講演では、どのようにこれらの謎が明らかになってきたのかを紹介します。一方、謎も残ります。宇宙が誕生した瞬間には何が起こったのか?ダークエネルギーの正体は?第一世代の天体は何か?ニュートリノは銀河や宇宙の構造に影響を及ぼすのか?等々、宇宙論の将来の展望についてもお話します。

14:45~ 休憩
15:00~16:00

"Cosmic Dawn: The Quest for the First Stars and Galaxies" ( 宇宙の夜明け: 第一世代の星、銀河を探し求めて )

リチャード エリス

ビックバンから数億年後、宇宙の水素が陽子と電子に電離しました。天文学者は、宇宙の夜明けと呼ばれるこの現象が宇宙に生まれた第一世代の銀河の光によって引き起こされたと考えています。宇宙の過去の姿を見渡すことができる巨大望遠鏡はこの現象を捉えることができるのでしょうか?ハッブル宇宙望遠鏡や次世代の地上巨大望遠鏡によるこの「起源への挑戦」とその進展、今後の展望をお話します。

16:00~ 休憩
16:10~17:00

パネルディスカッション「宇宙の歴史と運命-加速する宇宙の膨張の昔と今-」

コーディネーター: 村山 斉


講演者について

村山 斉 (東京大学国際高等研究所数物連携宇宙研究機構長)

専門は素粒子理論、初期宇宙論。カリフォルニア大学バークレイ校教授も務める。アメリカ物理学会フェロー、西宮湯川記念賞など受賞。2009年、内閣府による最先端研究開発支援プログラムに応募し、SuMIRe(すみれ)計画を発足させる。以後、中心研究者として同計画をまとめている。

  • SuMIRe(すみれ)計画概要はこちらから

 

 

 

デイビッド スパーゲル (プリンストン大学教授)

宇宙物理学者。プリンストン大学天体物理科学専攻教室主任も務める。宇宙マイクロ波背景放射観測衛星WMAPを推進した主メンバーの一人。WMAPのデータから、宇宙年齢が約137億年であること、宇宙がダークマター、ダークエネルギーで占められていることを示した。2010年 The Shaw Prize* など受賞歴多数。SuMIRe計画にも参加している。

*The Shaw Prize天文学分野: 今年のノーベル物理学賞受賞者3名も2006年に同賞を受賞。

 

 

 

リチャード エリス (カリフォルニア工科大学教授)

専門は観測的宇宙論。高赤方偏移(より過去の宇宙)の銀河の観測で世界を牽引している。ハッブル宇宙望遠鏡、ケック望遠鏡、すばる望遠鏡などの世界一線級の観測装置を用い、重力レンズ効果、超新星、宇宙の大規模構造、銀河の形成と進化など幅広いテーマで観測的研究を展開している。2011年英国王立天文学会ゴールドメダル* など受賞歴多数。SuMIRe計画にも参加している。

*英国王立天文学会ゴールドメダル: 1926年にはアルバート アインシュタイン博士も受賞している。