山崎雅人特任教授が令和8年度文部科学大臣表彰科学技術賞 (研究部門) を受賞

2026年4月8日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)

 

山崎雅人 Kavli IPMU 特任教授 (Credit:Kavli IPMU)

東京大学大学院理学系研究科物理学専攻教授を兼ねる東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU, WPI)の山崎雅人(やまざき まさひと)特任教授が令和8年度文部科学大臣表彰科学技術賞 (研究部門) の受賞者に選ばれました。

文部科学大臣表彰科学技術賞は、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者に対し、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、日本の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。なかでも、研究部門は日本の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究又は発明を行った個人又はグループを対象としています。2026年4月15日に文部科学省で表彰式が行われる予定です。
 

今回の受賞理由は「量子場の理論による可積分系の研究」です。多様な物理模型の多くが厳密に解けない一方、何らかの理由で解や物理量を求めることができてしまう「可積分系」が例外として存在しています。可積分系の研究は、これまで先人の研究の蓄積や職人的手法に依存しており、「可積分性そのもの」を原理から理解する枠組みが未整備でした。山崎特任教授は、量子場の理論の摂動論に基づき、可積分系をゼロから再構成する一般的な枠組みを構築しました。さらに、可積分格子を超弦理論と関係する超対称箙ゲージ理論の箙と同一視し、新たな双対性と局所化を組み合わせてヤン=バクスター方程式を導出するなどして、可積分系の起源を明らかにし、系統的に導く道筋を確立しました。また、可積分構造を大幅に拡張することにも成功しました。本成果は、可積分系・結び目理論・量子群を貫く共通基盤を与え、新規理論探索と関連分野の発展を加速すると期待されています。
 

関連リンク
令和8年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者の決定等について (文部科学省のページ)

科学技術賞 受賞者一覧 (文部科学省のページ)

受賞対象論文「New Integrable Models from the Gauge/YBE Correspondence」のアブストラクト(Journal of Statistical Physics のページ)

受賞対象論文「Gauge Theory And Integrability, I」のアブストラクト(Notices of the International Consortium of Chinese Mathematicians のページ)


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