中島啓教授が国際数学連合総裁としてフィールズ賞受賞者を顕彰

2026年7月24日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)

ICM 2026 開会式で登壇し、式典で受賞者を顕彰する中島啓 Kavli IPMU 教授/IMU総裁(クレジット:伊藤由佳理)

2026年7月23日、米国フィラデルフィアで開幕した国際数学者会議(International Congress of Mathematicians, ICM)2026 の開会式で、東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU, WPI)の中島啓(なかじま ひらく)教授が、国際数学連合(International Mathematical Union, IMU)総裁として4名のフィールズ賞受賞者を発表し、その功績を顕彰しました。日本人が IMU 総裁としてこの任にあたるのは、森重文氏(2015〜2018年)に続いて2人目です。

フィールズ賞は、40歳未満の若い数学者による傑出した業績に贈られ、「数学のノーベル賞」とも称される、数学における最高の栄誉のひとつです。1936年に初めて授与され、現在は4年に一度、国際数学者会議の開会式で2〜4名に贈られています。中島教授は、その選定にあたるフィールズ賞選考委員会の議長として、現代数学の最前線を切り拓く数学者たちの名を世界に向けて発表しました。

受賞者

  • Yu Deng, University of Chicago
  • John Pardon, Stony Brook University
  • Jacob Tsimerman, University of Toronto
  • Hong Wang, New York University / Institut des Hautes Études Scientifiques

 

***

 

国際数学者会議 (ICM)は、IMUが主催する、数学のあらゆる分野を対象とした、数学界で最大規模かつ最も権威ある国際会議です。ICM 2026は7月23日から30日までフィラデルフィアで開かれており、世界各国から数千人の数学者が参加しています。

中島教授は、幾何学と表現論を結びつける「幾何学的表現論」の第一人者で、箙(えびら)多様体の理論などを通じて数学の複数の分野に大きな影響を与えてきました。2022年7月、フィンランド・ヘルシンキで開かれた IMU 総会で次期総裁に選出され、2023年1月から4年間の任期を務めています。1920年に設立され、現在80か国以上が加盟する IMU において、総裁は IMU を対外的に代表し、その総会(General Assembly)を主宰するとともに、慣例としてフィールズ賞選考委員会の議長を務めます。

総裁として授与式に臨んだ中島教授は、次のように挨拶を述べました。
「フィールズ賞は、数学における卓越した業績と、これからの貢献への期待とを讃えるものです。私は国際数学連合(IMU)総裁として選考委員会の議長を務め、世界各国から寄せられた候補者を慎重かつ丁寧に検討したうえで、本年の受賞者を選定するという栄誉に与りました。4名の受賞者は、現代数学の深さ、独創性、そして活力を体現しており、この国際数学者会議の場でその功績を讃えられることを、大変うれしく思います。」
 

関連リンク

関連記事