次期カブリ財団会長に Cynthia M. Friend 氏が選出

2020年11月18日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)
 

2020年11月18日 (現地時間11月17日)、米国カブリ財団は、Cynthia M. Friend 氏が財団の次期会長に就任することを発表しました。Friend 氏は、2020年12月31日付で退任する現会長で2代目の Robert W. Conn 氏の後を引き継ぎ、2021年1月1日付で財団の3代目会長となる予定です。 

Friend 氏は1982年よりハーバード大学の教員となり、化学・化学生物学部の学部長、芸術科学部の副学部長など数多くの指導的な立場を歴任してきました。その他、民間の寄附を受けた非営利の基礎科学研究組織であるハーバード大学ローランド研究所の所長も務めており、以前には SLAC 国立加速器研究所の副所長も務めていました。これまで300以上の論文を発表し、研究活動も精力的に行ってきました。ハーバード大学で Friend 氏が率いている研究グループは、エネルギーコストの削減と代替エネルギー開発における地球規模の課題への取り組みに焦点を当て研究を行っています。75名以上の大学院生やポスドク研究員の研究指導を務め、彼女の指導を受けた者のほとんどが、現在では学術界や産業界のリーダーとなっています。また、Friend 氏は多様性推進のため大学やその他組織の変革を主導してきました。

カブリ財団次期会長の就任にあたり Friend 氏は 「会長としてカブリ財団に参画する機会を頂き大変光栄に思います。カブリ財団は、現在及び将来における人類の利益のため科学を育み支援する素晴らしい機会を提供しています。財団のスタッフの皆さんや世界中の科学界のリーダーの皆様と協力し仕事をしていくことを楽しみにしています」と述べています。

現会長の Conn 氏は、「Cynthia M. Friend 氏をカブリ財団の次期会長としてお迎えすることができ、この上ない幸せを感じています。彼女は現在、世界で最重要な科学分野に特化した財団の一つを率いています。カブリ財団は20年以上にわたり、世界中の主要大学にある20ものカブリ研究所に寄附を行い、脳神経科学・ナノサイエンス・天体物理学の分野で著名となったカブリ賞を設立するなど、科学を発展させ且つ科学と社会の繋がりを強化する重要な触媒となり、時に議長となり、時に支援者としての役割を果たすという名声を得てきました。財団理事会、スタッフ、及び全ての仕事上のパートナーの方々の優れた業績に立脚し、既に主要な財団を30年導いてきたという彼女の能力に自信を持っています」と述べています。

詳細はカブリ財団 (The Kavli Foundation) による記事 (英語) をご覧下さい。
Cynthia M. Friend Named Incoming President of The Kavli Foundation