Young-Kee Kim 主任研究者が米国物理学会 (APS) の次期副会長に選出

2021年9月13日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)
 


米国物理学会 (APS) は、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) 主任研究者を兼ねるシカゴ大学の Young-Kee Kim (ヤンキー キム) ルイス・ブロック特別功労教授が APS の次期副会長に選出されたことを発表しました。

APS は、1899年に設立された、所属会員により運営される非営利組織です。現在では、米国及び世界各国に55,000人以上の会員がいます。物理学の知識の発展と普及を使命として、Physical Review の各誌をはじめとした研究論文誌の運営のほか、学術会議、教育、アウトリーチ、提言活動や国際的活動を行なっています。

Young-Kee Kim 主任研究者は、2022年1月1日付で APS の副会長となる予定です。 なお、1980年以降、APS の副会長は自動的に次期会長となり、さらに次の年には最終的に会長を務めることになります。


Young-Kee Kim 主任研究者は、APS 次期副会長に選出されたことについて次のように述べています。

「私は、今回このような瞬間に恵まれたことを謙虚に受け止めたいと思います。私を信頼して選出下さり、この素晴らしい団体に奉仕する機会を与えてくださった同僚の皆様に深く感謝致します。APS の使命は、人類の利益のため物理学を発展させ、普及し、より広く物理学のコミュニティに貢献することです。この APS の使命が今ほど重要となったことはこれまでありません。 今回のパンデミックでは、科学的専門性が社会で軽視されるといった問題が深刻化しています。また、国際的に開かれた研究協力も困難な状況となっています。一般の方との信頼関係を築いていくことが重要です。過去2年間で起きた悲しい出来事によって、私たちは人種的な不公平さに気付かされましたが、物理学コミュニティもこうした出来事と無縁ではありません。いくらかの進展はあったものの、公平性、多様性、一体性、といった面や物理分野へ多様な才能を惹きつけていくことは、重要な課題です。パンデミックによって、政府の政策が急速に変化している現在の状況は、政府指導者と効果的なコミュニケーションを促進するために、APS のリーダーシップのもと前向きで穏やか且つ冷静な発言をしていくことが重要であることを示しています。私は、学会として我々がこれらの課題に上手く対処していけると確信しています。」
 

また、Kavli IPMU との関連についても下記のように述べています。

「科学における国際交流は、今まさに重要です。Kavli IPMU のもつ国際的な視点は非常に貴重であり、Kavli IPMU の仲間と共に働いていくことを非常に楽しみにしています。」


関連リンク
APS General Election 2021 (米国物理学会のページ)