村山斉 主任研究者が米国科学振興協会 (AAAS) フェローに選出

2022年1月28日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)


東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) 主任研究者を兼ねるカリフォルニア大学バークレー校の 村山斉 (むらやま ひとし) マックアダムズ冠教授が 米国科学振興協会 (AAAS) フェローの一人に選出されました。

AAAS は、1848年に設立された組織で、人類の利益のために世界中で科学、工学といった分野の革新を推進することを目的に、科学者、技術者、一般市民の間のコミュニケーションを強化するため活動しています。世界最大の学際的な科学の学会であり、科学雑誌 「Science」の出版母体でもあります。AAAS フェローについては、1874年まで遡る伝統を持ち、研究や教育、産業界、政府行政機関への影響や一般市民への科学の伝達といった様々な分野での卓越した業績を持つ科学者や技術者、発明家などが毎年選出されてきました。選出者にはAAAS年次総会で任命の証明書とロゼットが授与されます。

村山主任研究者の AAAS フェロー選出理由は “For his many contributions to our understanding of physics beyond the Standard Model, and his role establishing the Kavli Institute for the Physics and Mathematics of the Universe” とされ、研究者として標準理論を超える新物理の研究において多数の貢献をしてきたことに加え、Kavli IPMU の初代機構長として機構の設立と研究所の発展に重要な役割を果たしてきたことが評価されました。
 

今回選出されたフェローは、2022年2月予定の2022年AAAS年次総会にて紹介され、AAASフェローを正式に拝命することになります。そして、最初の活動として次回2023年の年次総会の内容について議論する予定です。
 

村山斉 主任研究者は、AAAS フェローに選出されたことについて次のように述べています。
「AAASフェローには分野を代表する研究者が選ばれており、そのグループに加われるのは大変名誉です。私の研究に加えて、Kavli IPMU の設立が世界の科学にとって重要であったとAAASが認めたことになります。ダブルでうれしいです!」

大栗博司 機構長も村山斉 主任研究者のAAAS フェロー選出について次のように述べます。
「村山氏の研究上の業績とともに、Kavli IPMUの設立への貢献が認められたことを、とりわけ喜ばしく思います。」


関連リンク
AAAS Honorary Fellows (米国科学振興協会のページ)
2021 AAAS Fellows (2021年度 AAAS フェローのリスト, 米国科学振興協会のページ)