9/16(土), 7/15(土), 英語で サイエンスカフェ・宇宙2023

2023年6月13日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)

サイエンスカフェとは、科学の専門家と一般の方々が、飲み物を片手に、科学について気軽に語り合えるコミュニケーションの場をつくろうという試みです。

毎年恒例、カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)と多摩六都科学館が主催する、「サイエンスカフェ宇宙」を、今年も開催します。今回、講義はすべて英語で行われ、通訳はつきません。

最先端の天文学に英語で触れてみませんか? 広く皆様のご応募をお待ちしております。是非お申込み下さい。

英語で サイエンスカフェ「宇宙」2023


日時:2023年9月16日(土) 13:30-15:30
会場:多摩六都科学館、イベントホール
※感染状況により、オンライン開催に切り替える場合があります

「超対称性の幾何学的起源」

講 師:マックスウェル・オーストン・キャサリン(Kavli IPMU特任研究員)
対 象:中学生以上(*内容は高校生以上相当です。使用言語は英語で、通訳はありません。)
定 員:36名(抽選。9/1申込締切。)
参加費:無料(※別途多摩六都科学館入館料500円が必要。本イベントに参加する中高生は入館料も無料)
参加申込はこちら(多摩六都科学館ホームページ)から。

内容:「超対称性」とは、物理学の用語では素粒子間にあるとされるもう一つの対称性を表す概念で、これまでに見つかっている素粒子それぞれに対応した新しい素粒子が存在することを予言します。この新しい素粒子ではボゾンとフェルミオンの性質が入れ替わっています。

「超対称性」という用語は数学にも登場しますが、その意味は物理学の意味と異なっているように見えるかもしれません。例えば、超多様体は多様体のような幾何学的空間ですが、目に見えないほど小さな余剰次元を備えています。

私の講演では、まず、物理学における超対称性と数学における超対称性がどのように関連しているのかについて例を挙げて説明します。次に、私自身が数学者なので、物理学とは関係なく、数学として超幾何学がどう大切なのかを説明します。結局のところ、超幾何学は平方根をとることに関係しています。例えば、-1の平方根とは何でしょうか、そしてそれが超対称性とどう関係するでしょうか?その答えの一部は、実数を8次元拡張した八元数体と呼ばれる数体系にあります。

講師略歴:
2022年よりKavli IPMU特任研究員。専門は数学。


日時:2023年7月15日(土) 17:10~18:40
会場:多摩六都科学館、サイエンスエッグ
※感染状況により、オンライン開催に切り替える場合があります

「なぜ銀河はそのように見えるのでしょう? 銀河の最初から最後の世代までの旅」

講 師:Boris Sindhu Kalita(Kavli IPMU特任研究員)
対 象:中学生以上(*内容は高校生以上相当です。使用言語は英語で、通訳はありません。)
定 員:120名(先着順)
参加費:無料(※別途多摩六都科学館入館料500円が必要。本イベントに参加する中高生は入館料も無料)
参加申込はこちら(多摩六都科学館ホームページ)から。

内容:私たちの住む天の川銀河が宇宙全体ではなく、その中のほんの一片に過ぎないことが分かってから、まだ100年ほどしか経っていません。17世紀にメシエが分類した「ファジーな天体」の多くは、実は私たちの銀河系からもっと遠いところにある銀河であることが判明しています。それ以来、銀河の理解は、さまざまな科学分野の知識の発展とともに深まり、そのすべてがこの驚くべき構造の特性に影響を与えることが分かってきました。ガスの力学、重力、宇宙論、そして恒星物理の相互作用が、銀河を現在のような姿に導いたことが判明しています。


本講演で私たちは、ビッグバンから10億年も経っていない最も初期の世代の銀河から、私たちの天の川銀河を含む最新の銀河まで、旅をすることになります。初期宇宙の諸条件を大きく変えると、銀河は現在とは大きく異なる姿になります。しかしながら、同じ物理的プロセスが銀河を支配しており、その結果、あらゆる銀河は宇宙の時間を超え、根本的には互いに似たものです。銀河ー極めて多様でありながら同じであるものーこの「ファジーな天体」が、変化し続ける我々の宇宙の姿について何を語るのか、見ていきましょう。

講師略歴:
2023年よりKavli IPMU特任研究員。専門は天体物理学。