長澤俊作さんの博士論文が第10回(2023年度) 高宇連博士論文賞を受賞

2024年4月18日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)

 

東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程3年の長澤俊作 (ながさわ しゅんさく) さんの博士論文「太陽フレア粒子加速研究のための革新的硬X線撮像分光検出器の開発」が第10回(2023年度) 高宇連博士論文賞を受賞しました。

高宇連は、1999年8月に設立された高エネルギー宇宙物理連絡会という人工衛星やロケット等の飛翔体を用いてX線やガンマ線で天体を観測している研究者の団体です。分野発展のために研究者間で議論を行い、巨大プロジェクトへの提言や飛翔体の開発方針や運営方針に対する意見を出すといった役割を担っています。高宇連では、高エネルギー宇宙物理学に関係する博士論文発表会を年1回行っており、2014年度より博士論文発表会での優れた講演者1名に高宇連博士論文賞を授与しています。

長澤さんは東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI) の高橋忠幸教授のもとで大学院生として研究し、太陽の未解明問題をX線による撮像分光観測で解明することを目的とする The Focusing Optics X-ray Solar Imager (FOXSI) という日米共同ロケット実験プロジェクトに参加してきました。今回受賞対象となった博士論文には、2024年春の打ち上げが予定されている FOXSI-4 における太陽フレア観測のため進めてきた硬X線焦点面検出器の開発に関する内容が主にまとめられています。長澤さんは、2024年3月に博士課程卒業をした後、4月からはカリフォルニア大学バークレー校の Space Sciences Laboratory (SSL) で博士研究員として研究に従事しています。
 

関連リンク
第10回(2023年度) 高宇連博士論文賞

高橋忠幸 研究室 Kavli IPMU 東京大学(宇宙物理学実験・ガンマ線イメージング)