村山斉教授が米国物理学会の素粒子・場の部門の次期副部門長に選出

2024年12月2日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)

 

村山斉 Kavli IPMU 教授 (Credit: Hitoshi Murayama)

カリフォルニア大学バークレー校マックアダムズ冠教授を兼ねる東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI) の村山斉(むらやま ひとし)教授が、米国物理学会の素粒子・場の部門 (DPF) の次期副部門長に選出されたことが、DPF の執行委員会により発表されました。
 

米国物理学会(APS)は、物理学および関連分野の研究者を対象に、物理学の知識向上と普及を目的として1899年に設立された非営利団体です。現在、APSには約5万人の会員が所属し、素粒子・場の部門を含む17の部門で構成されています。DPFは1967年に設立され、素粒子や場の研究のほか、高エネルギー物理学に用いる加速器や計測技術の設計や開発に特化した部門となっており、この部門へ登録している会員数は現在約5,000名です。
 

副部門長職は DPFの会員による選挙で選出され、部門の執行委員会のメンバーとなります。任期は4年で、村山教授は副部門長職から始まり、その後は次期部門長、2027年には部門長、最後は前部門長と務めていくことになります。特に、部門長となった際には部門の運営を監督し、執行委員会および事業に関わるすべての会議を主宰します。

 

今回の選出について、村山斉教授は下記のように述べています。

「APS の粒子と場の部門 (素粒子物理学の部門) のメンバーから、選挙で部門長として選出頂いたことは大変光栄です。APS のこの部門はアメリカだけでなく国際的にメンバーがいて、素粒子物理学の代表として活動します。APS のリーダーの1人として、アメリカ政府、議会、研究所や大学、そして一般の人たちの前で物理学を振興することになります。部門長としては APS 全体のトップと部門の執行委員会と共に素粒子物理学の振興に努めます。特に私が委員長を務めた素粒子の長期戦略 (P5) の提言を実行していくため、政府の関係機関と一緒に仕事をしていくことになります。」

村山教授は、まずは2025年1月1日から副議長としての職務を開始します。


関連リンク
素粒子・場の部門について(米国物理学会の記事)
 

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