杉山直

Naoshi SugiamaNaoshi Sugiama

私が現在研究しているのは、主として観測に基づく宇宙論、特に宇宙の構造形成で、いちばん興味をもっているのはマイクロ波宇宙背景放射(CMB)の温度の非等方性です。

私の現在の研究対象は、(1)宇宙初期の恒星と銀河形成による宇宙の再電離、(2)21cm波の揺らぎおよび原始磁場の発達とその観測データのもつ意味、(3)ダークエネルギーおよびダークマター観測の手がかり、(4)高エネルギー天体物理学などです。

おもな研究成果としては、(1)密度および温度のパワースペクトルを計算するためのゲージ不変な定式化においてのボルツマンコードの組み込み、(2)冷たいダークマターのパワースペクトルをフィットするための有用な公式を提案、(3)CMBの温度揺らぎの生成に関する詳細な物理過程の包括的研究(Wayne Huと共同で)、 (4)CMBの揺らぎにより宇宙の空間的曲率を測定する可能性を指摘(Marc Kamionkowski およびDavid Spergelと共同で)、(5)准解析的銀河形成に基づく現実的な銀河形成シナリオの展開(Andrew Benson、Adi NusserおよびCedric Laceyと共同で)などがあります。