2012年度 日本天文学会研究奨励賞受賞--田中賢幸特任研究員--

2013年3月27日
東京大学 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)

2013年3月7日、日本天文学会はKavli IPMUの田中賢幸(まさゆき)特任研究員に2012年度の研究奨励賞を授与することを発表しました。
日本天文学会研究奨励賞は優れた研究成果を挙げている35歳以下の若手天文学者を対象に、毎年3名以内を対象に贈られています。

田中賢幸    特任研究員田中賢幸    特任研究員

田中研究員は遠方銀河団における銀河種族とAGN活動性の進化についての研究を高く評価されたことが同賞の受賞につながりました。
今年度の授賞式は2013年3月21日に埼玉大学で開催された日本天文学会の年次総会で行われました。

受賞対象:「遠方銀河団における銀河種族とAGN活動性の進化」
※ AGN: Active Galactic Nucleus (活動銀河核)

受賞理由(日本天文学会の発表による):
一般の銀河やその集団である銀河団が、どのような形成進化を経て現在見られる形態や構造を持つように至ったのか、またそれは銀河環境などによって違いがあるのかを明らかにすることは最重要課題の一つである。田中賢幸氏は、銀河進化の系統的な観測研究、特に遠方銀河の形成進化に関する独創的な研究を推進してきた。特に、すばる望遠鏡等を用いた銀河進化の大局的描像の研究、原始銀河団の発見、星形成銀河とAGNとの分離など、銀河進化の本質に迫る重要な発見をした。その優れた業績により、田中賢行氏に対して、2012年度研究奨励賞が授与された。

参考: