立川裕二Kavli IPMU科学研究員が西宮湯川記念賞を受賞

2014年11月10日
東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)

立川裕二准教授立川裕二准教授

東京大学理学部物理学科准教授で東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構科学研究員の立川 裕二(たちかわ ゆうじ)氏が第29回西宮湯川記念賞を受賞しました。

西宮湯川記念賞は、理論物理分野における研究を奨励するために設けられ、顕著な研究業績をあげた若手研究者(40歳未満)に贈られる賞です。10月31日(金)に西宮市役所で贈呈式が行われました。

今回の受賞対象となった研究は「次元の異なる場の量子論の間に成り立つ対応関係の発見」です。立川氏は、2010年に共同研究者のAlday氏とGaiotto氏と共に行った研究から、4次元と2次元の場の量子論でそれぞれ独立に計算されていた量が実は一致することを明らかにしました。この成果は、場の量子論研究において大きな進展をもたらし、重力を含む統一理論の有力な候補とされる超弦理論の研究に手がかりを与えるものとして評価され今回の受賞に繋がりました。

立川氏は超対称な場の量子理論の分野に傑出した貢献をしたとして、2014年7月には日本人で初めてヘルマン・ワイル賞を受賞しています。

立川 裕二 准教授略歴
 2006年9月 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了
 2006年10月 The Institute for Advanced Study(IAS)にて博士研究員
 2010年11月 東京大学数物連携宇宙研究機構特任助教
 2012年4月〜現在 東京大学理学部物理学科准教授、
                    東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構科学研究員


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