9/24(土), 7/10(日), 英語で サイエンスカフェ・宇宙2022

2022年4月26日
2022年7月4日 更新
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)

サイエンスカフェとは、科学の専門家と一般の方々が、飲み物を片手に、科学について気軽に語り合えるコミュニケーションの場をつくろうという試みです。

毎年恒例、カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)と多摩六都科学館が主催する、「サイエンスカフェ宇宙」を、今年も開催します。今回、講義はすべて英語で行われ、通訳はつきません。

最先端の物理学、天文学に英語で触れてみませんか? 広く皆様のご応募をお待ちしております。是非お申込み下さい。

英語で サイエンスカフェ「宇宙」2022


日時:2022年9月24日(土) 17:10~18:40
会場:多摩六都科学館、サイエンスエッグ
※感染状況により、オンライン開催に切り替える場合があります

「奇妙な望遠鏡:コンピューターで作られた宇宙」

講 師:Connor Bottrell (Kavli IPMU 特任研究員)
対 象:中学生以上(*内容は高校生以上相当です。使用言語は英語で、通訳はありません。)
定 員:120名(応募多数の場合は抽選。)
参加費:無料(※別途多摩六都科学館入館料500円が必要。本イベントに参加する中高生は入館料も無料)
参加申込はこちら(多摩六都科学館ホームページ)から。【申込締切:9月12日(月)】

内容:
現代の地上望遠鏡・宇宙望遠鏡はあらゆる周波数の光を活用します。この望遠鏡という"窓"を通じて、140億年にわたる宇宙の進化を覗くことができます。

さて私たちは、科学的にも哲学的にも最も重要な問題のひとつである「いかにして私たちはここにあるに至ったのか?」という問いに答えようとしています。 しかし残念なことに、銀河の形成、衝突、合体といった宇宙でみられる現象に要する時間は、人類の一般的な寿命と比べると、長すぎます。 そこで天文学者は、実際の観測結果と、数十億年前に起こった事象を結びつけるにあたり、宇宙史を通じてガス、星、暗黒物質が共に進化していく様子をはっきりとモデルとして示せるコンピュータシミュレーションを用います。

このトークでは、「奇妙な望遠鏡」が、実験室にある電球から、冷却した倉庫に格納されたスーパーコンピューターへとどのように進化してきたかをお話しします。 またこれに関連して、天の川銀河といった銀河の形成、及び形成された銀河の次のステップについて最新成果をご紹介します。

講師略歴:
2020年よりKavli IPMU特任研究員。専門は天文学。


日時:2022年7月10日(日) 14:00~15:30
会場:オンライン開催

「宇宙の"ダークサイド":なぜ見えないものがそこにあると考えるの?どうやってみつけるの?」

講 師:Joshua Eby (Kavli IPMU 特任研究員)
対 象:中学生以上(*内容は高校生以上相当です。使用言語は英語で、通訳はありません。)
定 員:60名(応募多数の場合は抽選。)
参加費:無料

参加申込はこちら(多摩六都科学館ホームページ)から。【申込締切:6月27日(月)】

内容:
宇宙を構成する物質の実に80%以上が "ダーク(暗黒)"なものです。光との相互作用が非常に弱く、強力な望遠鏡でも直接見ることはできません。そのため、このいわゆる暗黒物質がどのような素粒子で構成されているのかについては、ほとんどわかっていません。では、どのようにして暗黒物質がそこに存在することを知り、どのようにしてその性質を探ることができるのでしょうか?

この講演では、暗黒物質の存在を証明する最有力な証拠をいくつか紹介し、それが私たちの銀河系やより広範な宇宙について何を教えてくれるのかをお話しします。また、暗黒物質の候補とされる素粒子についてもいくつか紹介するとともに、実験で得られた予測をもとに、個々の素粒子にどのような違いがあるかについても
お話しします。

さらに講演の中では、私自身が現在取り組んでいる、ボゾンスターと呼ばれる暗黒物質からなる天体の研究についても紹介します。これは、暗黒物質がどのような素粒子であるかを探索する新たな手法となりうるもので、物理学史上最大の謎の一つである暗黒物質の解明に繋がることが期待されています。

講師略歴:
2020年よりKavli IPMU特任研究員。専門は宇宙論。

※協力:学術変革領域研究 20H05850 「ダークマターの正体は何か? ─広大なディスカバリースペースの網羅的研究─」