吉田直紀特任教授が2024年度フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞を受賞

2024年4月8日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU, WPI)

 

吉田直紀 Kavli IPMU 特任教授 (Credit: Naoki Yoshida)

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)の吉田直紀 (よしだなおき) 特任教授が2024年度フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞の受賞者に選ばれました。

フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞は、ドイツのアレキサンダー・フォン・フンボルト財団による賞の一つで、分野を問わず学問上優れた業績をあげており、日本とドイツの文化および社会のよりよい相互理解の促進に特に貢献してきた日本の研究者に贈られるものです。受賞研究者は、賞金に加えてドイツ国内研究機関の研究者と共同研究を行うことを目的とした1年間の研究滞在の支援を受けることが可能です。


吉田特任教授は、天体物理学分野での研究業績が国際的に高い評価を受けているだけでなく、研究者としてのキャリアの中でマックスプランク宇宙物理学研究所で博士課程を過ごし、ミュンヘン大学より天文学の博士号を授与されるなどドイツと深い関わりがあるほか、その後も国際共同研究等でドイツの研究者と交流を続けるなど、ドイツと日本の科学コミュニティ発展に貢献してきたことが評価されました。

授賞式はアレクサンダー・フォン・フンボルト財団の年次総会にあわせた6月に行われ、ベルリンのベルビュー宮殿にてドイツ連邦大統領から授与される予定です。

フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞に選出されたことについて、吉田特任教授は次のように述べています。
「これまで Kavli IPMU での研究活動を通して世界中の研究者と国際交流をおこなってきました。この度の受賞では、宇宙物理学に関する研究成果に加えて日独の交流発展についても触れていただいており、大変嬉しく思っております」


吉田直紀氏 略歴
1996年 東京大学工学部卒
1998年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
1998年 スウェーデン王立工科大学工学系研究科修士課程修了
2001年 ハーバード大学天文学科博士研究員
2002年 マックスプランク宇宙物理学研究所博士課程修了
2002年 Ph.D.(天文学)の学位取得(ミュンヘン大学)
2003年 日本学術振興会特別研究員-SPD
2004年 名古屋大学理学研究科助手
2008年 東京大学数物連携宇宙研究機構特任准教授
2012年 東京大学大学院理学系研究科教授
2014年 科学技術振興機構CREST研究代表者
2014年 東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構特任教授


関連リンク
ドイツ学術交流会 東京事務所の記事
フィリップ・フランツ・フォン・シーボルト賞について (フンボルト財団のページ)


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