2025年9月3日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)
2025年7月31日から8月6日、タイ王国のスラナリー工科大学でアジアサイエンスキャンプ (ASC) 2025が開催され、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI) の研究者らが相次いで講演しました。
タイ王国で教育・科学技術に造詣が深いマハ・チャクリ・シリントーン王女殿下 (Her Royal Highness Princess Maha Chakri Sirindhorn) 御生誕70年の節目でもあることから盛大に行われ、初日の開催記念式典では ASC 国際委員会のセクレタリーを12年間務めてきた春山富義 (はるやま とみよし) Kavli IPMU 特任教授が ASC 国際委員会を代表しスピーチを行いました。そして、式典に参加した春山特任教授と村山斉 (むらやま ひとし) Kavli IPMU 教授は ASC 2025の開催に貢献した関係者としてマハ・チャクリ・シリントーン王女殿下から記念品を賜りました。
ASC はいずれもノーベル賞受賞者の小柴昌俊博士と李遠哲(Lee Yuan Tseh)博士の発案でアジアの高校生・大学生が科学の面白さを直接体感するプログラムとして始まったもので、日本を含むアジア各国が持ち回りで開催を担当し、15回目となります。今回の ASC には、21ヶ国225名の高校生・大学生が参加しました (日本からは選抜された20名が参加)。
開催期間中には3名のノーベル賞受賞者 (医学生理、化学、物理) を含む6名の世界各国の研究者による基調講演が行われ、Kavli IPMU シニアフェローを兼務するノーベル物理学賞受賞者で東京大学宇宙線研究所の梶田隆章 (かじた たかあき) 卓越教授や村山教授が講演しました。
一方、春山特任教授はサテライト会場においてノーベル化学賞受賞者のグレゴリー・ウィンター (Sir Gregory Winter) 博士と共に地元高校生1000名を対象に ASC の説明や自身の研究内容に関する講演を行いました。
更に、2017年まで特任研究員として Kavli IPMU で研究に従事し、現在はタイ国立天文学研究所エグゼクティブディレクターを兼務するチュラロンコン大学のウィプー・ルジョーパカーン (Wiphu Rujopakarn) 助教も ASC の参加高校生との対話プログラムにて講演を行いました。また、梶田卓越教授と村山教授もこの参加高校生との対話プログラムにおいても講演者を務めました。このように、ASC 2025 は Kavli IPMU 関係者が国際的に存在感を発揮する機会となりました。





関連サイト
アジアサイエンスキャンプ (ASC) 2025のページ
アジアサイエンスキャンプ (ASC) 2025のサマリービデオ
アジアサイエンスキャンプの説明 (科学技術振興機構によるページ)