2021年2月9日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)
2021年4月10日(土)、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)と東京大学宇宙線研究所 (ICRR) による合同一般講演会「物質があふれる宇宙の不思議」をオンライン開催いたします。
講演会は中学生以上対象で、参加費は無料、定員はありませんが事前登録が必要です。
講演会の詳細、参加のお申込みについては宇宙線研究所による講演会ホームページをご参照ください。
概要
日 時: | 2021年4月10日(土)10:00-13:00 |
会 場: | オンラインでの実施 |
主 催: | 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU), 東京大学宇宙線研究所(ICRR) |
共 催: | 柏市教育委員会 |
後 援: | 柏市 |
協力: | 文部科学省科学研究費助成事業・学術変革領域研究「ダークマターの正体は何か?ー広大なディスカバリースペースの網羅的研究」 |
対 象: | 中学生以上 |
参加費: | 無料 |
定 員: |
なし |
申 込: | 宇宙線研究所による講演会ホームページ(応募締め切りは4月7日 ) |
通 知: |
申し込まれた方に開催情報をメールでお知らせします。 |
問合せ: |
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プログラム
10:00〜10:50
講演1:
ついに本格始動したハイパーカミオカンデ計画~物質宇宙の起源を求めて~
講師:浅岡 陽一(宇宙線研究所 特任准教授)
2020年、ハイパーカミオカンデ計画が正式に開始されました。2027年の実験開始を目指し、建設がスタートしています。
ハイパーカミオカンデはスーパーカミオカンデの後継となる超巨大水タンク型の検出器で、約10倍の大きさを有しています。ニュートリノの性質究明や核子崩壊の探索など、多岐にわたる研究を行う、宇宙・素粒子研究の基幹装置となる予定です。なかでも目玉となるのが、ニュートリノと反ニュートリノの性質の違いを、JPARCからのニュートリノビームを用いて、最も直接的に測定することです。宇宙における物質の起源の解明につながる可能性があり、とても大きな期待が寄せられています。これらの内容を、最新の建設状況と合わせて分かりやすく説明します。
10:50〜11:40
講演2:
ニュートリノはヒーロー?
講師:村山 斉(Kavli IPMU 教授)
「ニュートリノが私たちを完全消滅から救った。」これが物理学での有望な説です。全ての物質には反物質があり、ペアでできてペアで消滅します。ビッグバンで始まった宇宙は、物質と反物質が同じ数あったはずです。それではどうして全部ペアで完全消滅しなかったのか。どうして私たちを作る物質が生き残ったのか。ニュートリノは電気を持たないので、反応せずにほとんどのものを通り抜けてしまうシャイな素粒子です。ですが電気がないために、物質と反物質が入れ替わる可能性がある唯一の物質素粒子です。ニュートリノがどうやってその運命から私たちを救ったのか、解説します。そしてこの説が本当かどうやって調べたらいいのか。ハイパーカミオカンデと重力波に期待がかかっていることをお話しします。
12:00〜13:00