佐々木節 特任教授が国際一般相対論・重力学会 (ISGRG) の2025年のフェローに選出

2025年4月7日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU, WPI)

 

佐々木節 Kavli IPMU 特任教授

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI) の佐々木節 (ささき みさお) 特任教授が2025年の国際一般相対論・重力学会 (ISGRG) フェローに選出されました。
 

ISGRG フェローは、国際一般相対論・重力学会が2010年に設立したフェローシップで、一般相対論及び重力研究の分野において世界的に顕著な業績をあげた研究者の功績を讃えることを目的に3年に1度選出されます。2025年7月にスコットランドで開催予定の第24回国際一般相対論・重力学会の場で授与が行われる予定です。
 

今回の選出理由は「ブラックホール摂動論、有限質量の天体の運動方程式、宇宙論的摂動論、インフレーション宇宙論など、一般相対性理論における幅広い分野への多数の貢献」です。ブラックホールに粒子が落ち込む際に出る重力波を正確に計算する上で不可欠な「佐々木-中村方程式」を生み出したことや、インフレーション宇宙論における初期の量子ゆらぎが大スケールに与える効果を表す「ムハノフ-佐々木変数」の発見、近年盛んな重力波観測に基づいた理論的研究をはじめとする重力理論や初期宇宙論などへの長年にわたる数多くの貢献が評価されました。


佐々木特任教授は ISGRG フェローへの選出について「ISGRG フェローに選出されたことを大変光栄に思っています。これを励みに、これからも研究に精進します」と述べています。