11/7 (土) 第5回 やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~

2020年9月3日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)

2020年11月7日 (土)、カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) にて、女子学部生及び女子大学院生のみなさんに向けたイベント「やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~ 」を開催します (今回はオンライン開催となります)。今年で5回目となりました。世界の中において、日本の物理学科及び専攻の女子学生、大学院生の割合は低い状況です。これから物理を学ぼうという学生や物理分野に進学した学部生及び大学院生を支援するために、様々な講師の方をお招きしキャリアパスを提示します。さらに参加者同士のネットワークをつくり、広く物理学分野の魅力を感じていただく機会として、東京大学物性研究所や東京大学宇宙線研究所をはじめとした各機関が連携し実施します。奮ってご応募下さい。

概要

日 時: 2020年11月7日 (土) 13:00-16:30 
会 場: オンラインでの実施
対 象: 物理学科はじめ物理を学ぶ女子大学生及び大学院生 (工学系や天文分野の方も大歓迎!) 
参加費: 無料
定 員:  30名程度 (事前申込制)
申 込:  応募フォーム (定員に達し次第締め切り)  申込締切りました。多数のお申込みありがとうございました!
通 知:  申し込まれた方に開催情報をメールでお知らせします
問合せ: Email: koukai-kouza_at_ipmu.jp (Kavli IPMU広報)/ Tel: 04-7136-5977 
*_at_を@に変えてお送りください

主 催: 東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU), 東京大学物性研究所, 東京大学宇宙線研究所
後 援: 東京大学理学部物理学科, 東京大学男女共同参画室, 日本物理学会, 応用物理学会, 高エネルギー加速器研究機構, 東京農工大学工学部, お茶の水女子大学理学部物理学科, 法政大学理工学部創生科学科, 総合研究大学院大学

(注1. Kavli IPMUでは、本イベントの関連イベントとして11月6日午後/11月7日午前に数物系の大学生以上を対象としたオンライン研究会 "The World of Mathematical Physics" を開催いたします。詳細は、本ページ末尾/及び研究会リンクを参照)



プログラム


13:00-13:05:開会挨拶 

13:05-13:25:講演1 // 下村 真弥 (奈良女子大学) 「国際大型加速器実験と海外生活と子育てと共働き
13:25-13:45:講演2 // 田端 千紘 (京都大学) 「量子ビームで見る物質のミクロな世界」
13:45-14:00:質疑応答 (講演1, 2)

14:00-14:20:研究所紹介/休憩

14:20-14:40:講演3 // 宮原 ひろ子 (武蔵野美術大学) 「美大で物理! ~一般教養の教員というキャリア~」
14:40-15:00:講演4 // 福岡 千枝 (株式会社IHI)「意外と分からない,本当に好きなこと ~とりあえずやってみちゃうと好きになる?」
15:00-15:15:質疑応答 (講演3, 4)

15:15-15:20:閉会挨拶 (希望者はその後の質問会にもご参加下さい)

15:20-15:30:休憩
15:30-16:30:質問会



講師の先生方のご紹介
 



講演1:下村 真弥 (しもむら・まや)

所属/職名:奈良女子大学 自然科学系物理学領域 助教
略歴奈良女大学物理科学科卒。筑波大学大学院博士課程修了。博士 (理学)。筑波大学研究員、米国アイオワ州立大学研究員、高エネルギー加速器研究機構 (KEK) 助教を経て、2015年より現職。専門は高エネルギー原子核衝突実験。
 

講演タイトル「国際大型加速器実験と海外生活と子育てと共働き」
講演概要現在、実験物理研究者で大学教員をしている私がこれまで経験した学部留学、国内外での研究生活、研究者夫との結婚・出産・3人の子どもの子育て・別居生活についてプライベートな内容も含めながらお話しします。また私は、アメリカ (BNL) とヨーロッパ (CERN) にある巨大加速器を使った高エネルギーの原子核衝突実験を専門に研究しているのですが、そこで作る謎の物質、「クォーク・グルオン・プラズマ」についても紹介します。


講演2:田端 千紘 (たばた・ちひろ)

所属/職名:京都大学 複合原子力科学研究所 助教
略歴:平成27年 (2015年) 北海道大学大学院理学院物性物理学専攻博士後期課程修了、平成27〜29年 (2015年-2017年) 高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所研究員、平成29年 (2017年) から 現職
 

講演タイトル:「量子ビームで見る物質のミクロな世界」
講演概要:物理の学問分野は素粒子・宇宙物理学分野と物性物理学分野に分けられますが、私は物性物理学の分野で研究を行っています。特に、多数の電子が互いに相互作用することで織りなす現象に興味を持っており、電子の相互作用(電子相関)の影響が強く現れる重金属を含む化合物が研究のターゲットです。放射光や中性子などの量子ビームを活用した実験をメインに、最近取り組んでいる試料合成についても紹介したいと思います。



講演3:宮原 ひろ子 (みやはら・ひろこ)

所属/職名:武蔵野美術大学 教養文化・学芸員課程研究室 准教授
略歴:名古屋大学大学院理学研究科素粒子宇宙物理学専攻博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、東京大学宇宙線研究所の特任助教を経て、2013年より武蔵野美術大学。専門は宇宙線物理学、太陽物理学、宇宙気候学。

講演タイトル:「美大で物理! ~一般教養の教員というキャリア~」
講演概要:普段は、美大生に物理や宇宙科学を教えながら、太陽活動や宇宙線の変動について研究しています。最近は、太陽活動や宇宙線が気候や気象に与える影響についても研究を進めています。美大に着任した直後は、カルチャーショックの連続でしたが、学びの意欲と創造性にあふれた学生たちに囲まれて刺激的な教員生活を送っています。一般教養の教員の研究事情だったり、教育の様子などについて、ご紹介できればと思います。
 



講演4:福岡 千枝  (ふくおか・ちえ)

所属/職名:株式会社IHI 経営企画部 主幹
略歴:お茶の水女子大学 物理学科卒業 株式会社 IHI (当時 石川島播磨重工業 (株) )入社。基盤技術研究所にて材料研究に従事。その間に,Pennsylvania State University にて Master of Engineering Science, 九州大学にて博士号(工学)を取得。その後ローテーションで企画部門へ異動。新事業の立ち上げに従事。2020年3月末に新会社 IHI Terrasun Solutions を設立。
 

講演タイトル:「意外と分からない,本当に好きなこと ~とりあえずやってみちゃうと好きになる?」
講演概要:自分で選んだのは物理 (研究開発) だけかも?その後の仕事は,選んだ訳ではないですが,後半のキャリアの方が長くなりました。当初は企画部門への異動が嫌で,元の研究部門に戻りたいと嘆願していたのに,半年したら仕事が面白くなってしまい,そのまま居座って今に至ります。新事業の立ち上げは,希望していない人の方が意外に向いているのかも?自分でも知らなかった自分の好きなことを発見しながら切り拓くキャリアパスについてお話しします。

 



世話人:
森初果 (東大物性研), 大栗博司 (Kavli IPMU), 梶田隆章 (東大宇宙線研), 村山斉 (Kavli IPMU), 香取浩子 (東京農工大), 鈴木博之 (東大物性研), 徳永将史 (東大物性研), 野尻美保子 (高エネ研), 古川はづき (お茶大), 松尾由賀利 (法政大),  三沢和彦 (東京農工大), 餅田円 (東大物性研), 中村牧生 (東大宇宙線研), 小森真里奈 (Kavli IPMU)


参考情報
東京大学HPでの第1回イベントの報告記事
東京大学HPでの第2回イベントの報告記事
東京大学HPでの第3回イベントの報告記事
東京大学HPでの第4回イベントの報告記事
東京大学HPでの第5回イベントの報告記事
第1回 やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~ のイベント
第2回 やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~ のイベント
第3回 やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~ のイベント
第4回 やっぱり物理が好き! ~物理に進んだ女子学生・院生のキャリア~ のイベント


関連リンク

東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) 研究集会 "The World of Mathematical Physics"

注1). Kavli IPMUでは、本イベントの関連イベントとして11月6日午後/11月7日午前にオンライン研究会を開催いたします。数物系の大学生以上を対象とした研究集会です。講演者の皆様には、ご自身の研究やその研究にまつわるお話をしていただきます。講演はすべて日本語です。こちらの研究集会については、老若男女を問わず、どなたでもご参加いただけます。参加登録は研究会のページよりお願いいたします。