機構長のバトンは横山順一新機構長へ

2023年10月26日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(WPI-Kavli IPMU)

 

横山順一 (よこやま じゅんいち) Kavli IPMU新機構長 (Credit: Kavli IPMU)

2023年月10月26日、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (WPI-Kavli IPMU) では機構長交代式が行われました。2018年10月15日から5年間にわたり2代目の機構長を務めてきた大栗博司 (おおぐり ひろし) 前機構長から、11月1日付で3代目機構長に就任することになった横山順一 (よこやま じゅんいち) 新機構長へ Kavli IPMU の機構長のバトンが渡されました。

横山新機構長は、理論物理学の世界的研究者であり、日本の研究コミュニティの中心的人物として、初期宇宙論や宇宙大規模構造の構造進化、重力波物理学といった研究を国際的に主導してきました。東京大学で物理学の博士号を取得後、京都大学基礎物理学研究所助教授、大阪大学大学院理学研究科助教授、スタンフォード大学客員研究員やフェルミ加速器研究所客員研究員などを経て、2005年に東京大学大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター (RESCEU) の教授に就任。2023年よりセンター長を務めています。Kavli IPMU では2008年から客員上級研究員を務めてきました。

また、アジア太平洋物理学会連合会長、日本物理学会理事、アジア太平洋宇宙論素粒子天体物理学機構代表、日本の理論天文学や重力波コミュニティの議長といった複数の学会の委員や、KAGRAプロジェクトのスポークスパーソンに相当するKAGRA科学会議議長を務めるなどして研究コミュニティの発展に寄与してきました。


大栗博司前機構長は横山順一新機構長の就任にあたり
「横山順一教授の機構長就任をお祝いします。新機構長のリーダーシップのもとでの、Kavli IPMU の今後の発展に大いに期待しています」と述べています。

横山順一 新機構長は
「輝かしい Kavli IPMU の機構長に就任するにあたり、身の引き締まる思いです。Kavli IPMUのみなさんと一緒に宇宙の謎を解くため、さらなる発展を目指す所存です。」
と述べています。

学歴
1985年 4月 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻修士課程入学
1987年 3月 同上修了理学修士
1987年 4月 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程進学
1989年 3月 同上中途退学
1990年 3月 東京大学より理学博士号取得

職歴
1989年 4月 東京大学理学部物理学教室助手に就任
1991年 3月 同上休職。米国立フェルミ加速器研究所理論宇宙物理学研究部門客員研究員に就任
1992年 3月 帰国復職
1992年 3月 京都大学基礎物理学研究所助教授に就任
1997年 11月 スタンフォード大学物理学教室客員研究員に就任
1998年 8月 京都大学基礎物理学研究所助教授に帰任
1999年 6月 大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻助教授に転任
2005年 3月 東京大学大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター教授に就任、現在に至る。
2008年 4月 東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構上級科学研究員併任
2023年 4月 東京大学大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター長に就任

受賞歴
• 第9回 井上研究奨励賞(1993)
• 第2回 日本物理学会論文賞(1997)
• 大阪大学論文百選(2002)
• 第29回 井上学術賞(2013)
• 第17回 日本物理学会論文賞(2014)
• 令和2年度 文部科学大臣表彰 科学技術賞研究部門(2020)

 

関連リンク
横山順一 新機構長について

横山順一 新機構長のページ

機構長交代式の様子 (Credit: Kavli IPMU)

 

横山順一 (よこやまじゅんいち) 新機構長 (左) と大栗博司 (おおぐりひろし) 前機構長 (右) (Credit: Kavli IPMU)