2026年6月8日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI) のシニアフェローを兼ねる小林俊行 (こばやし としゆき) 東京大学大学院数理科学研究科教授が第67回藤原賞の受賞者の一人に選ばれました。藤原賞は、公益財団法人藤原科学財団により、自然科学分野に属する基礎科学及び応用科学において独創的かつ卓越した研究業績を挙げた研究者に対して年に2件贈られます。
小林教授は、「無限次元の対称性の数学的研究」を主題として、まだ顕在化していなかった根源的問題を自ら提起し、代数学、幾何学、解析学を深いレベルで統合する研究に従事し、35年以上にわたり世界の数学研究を牽引してきました。とりわけ、長らく体系的理解が困難とされてきた無限次元表現の制限・分岐の問題に対して、離散的な分解現象を発見し、その構造を初めて理論化したほか、距離構造がない幾何学において不連続群の作用に関する本格的な一般理論を世界に先駆けて確立しました。さらに、複素多様体における可視的作用という概念の導入により、有限次元・無限次元を問わず現れる無重複表現を統一的に捉える理論を構築しました。また、極小表現に共形幾何学を導入した一連の研究により「極小表現をモチーフとした大域解析」という新しい研究領域を興したほか、対称性破れ作用素の構成と分類理論にも取り組むなど、ここ約15年間で発展してきた新たな研究テーマの中核を担ってきました。これら一連の研究は、異なる数学分野の深い結合をもたらし、数学の広範な分野に影響を与える根源的な成果として国際的に高く評価されています。
関連リンク
小林俊行教授が、第67回藤原賞を受賞しました。 (東京大学大学院数理科学研究科の記事)
藤原賞受賞者及業績一覧表 (藤原科学財団のページ)
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