カブリ研究所の新メンバー Kavli ENSI 誕生

2013年10月3日
東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)

米国カブリ財団の寄附による新たな研究機関が設立されることが10月3日、カリフォルニア大学バークレイ校およびローレンス・バークレイ国立研究所(バークレイ研究所)により発表されました。新設される「カブリ エネルギー・ナノサイエンス研究所 (Kavli Energy NanoSciences Institute; Kavli ENSI)」は、人類が利用できる新たなエネルギー源の開発を目指し、分子サイズもしくはナノスケールのエネルギー獲得や輸送といった基礎科学の探究を行います。Kavli ENSIの所長には、バークレイ研究所の所長でカリフォルニア大バークレイ校化学科ナノサイエンス・ナノテクノロジー部門のサムスン特別主任でもある Paul Alivisatos(ポール・アリヴィサトス)氏が就任しました。

カブリ財団は、ノルウェー生まれの米国人篤志家、フレッド・カブリ氏によって2000年に設立され、世界の有力大学の研究機関などで宇宙物理、ナノサイエンス、脳科学、理論物理学の4分野において「カブリ」の冠をつけたカブリ研究所に基金を拠出し、研究を支援しています。Kavli ENSIの設立でカブリ研究所は世界で17箇所(米国11、欧州3、アジア3)となり、Kavli ENSIはナノサイエンスの分野では5番目のカブリ研究所です。東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の村山斉機構長は、「我々は16番目のカブリ研究所ですが、新しい仲間が加わって嬉しいです。特にバークレイと東大に新しい繋がりが出来たことは、どちらも私が所属する機関であるだけに、すばらしいと思っています」と述べています。村山機構長はカリフォルニア大学バークレイ校のマックアダムス冠教授、バークレイ研究所の上級研究員も勤めています。

リンク:
カリフォルニア大学バークレイ校によるニュースリリース(英語)
カブリ財団によるニュースリリース (英語)