米国カブリ財団が令和2年度「東京大学稷門賞」を受賞

2020年10月7日
東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)
 

2020年10月6日 (火)、東京大学本郷キャンパスの伊藤謝恩ホールにて令和2年度「東京大学稷門賞」授賞式が挙行されました。稷門 (しょくもん) 賞 (※注1) は、私財の寄附、ボランティア活動及び援助等により、東京大学の活動の発展に大きく貢献した個人、法人又は団体に授与されるもので、平成14年 (2002年) 度より行われています。今年度は、米国カブリ財団が受賞団体の一つに選ばれました。

カブリ財団は、2012年に (※注2) Kavli IPMUに対する750万ドルの基金を設立し、基金の年間運用配当金を寄附として投じてきました。カブリ財団は、基金設立によりカブリ数物連携宇宙研究機構を恒久的な組織として運営する見通しを立てた貢献により2012年にも稷門賞を受賞しています。

更にその後、計200万ドルにのぼる追加の継続的な寄附増額など、Kavli IPMU を支援するため引き続き多くの資金を調達してきました。そして昨年、Robert Conn 氏の尽力により、カブリ財団はさらに大きな基金増額を行いました。今日では財団と東京大学により総額2,000万ドルを超える資金がもたらされています。これにより、「2012年以来からの継続的な支援、卓越大学院による人材育成が進んでいること、配当金運用という増資の仕方そのものが新たな貢献として評価できる」として2回目の稷門賞受賞となりました。​

カブリ財団現会長の Robert Conn 氏は今回の令和2年度東京大学稷門賞の受賞に関して「カブリ財団と私は、稷門賞を頂けたことを大変光栄に思います。東京大学とカブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) は財団にとって素晴らしいパートナーです。私達は、Kavli IPMU で行われている画期的な研究活動と国際共同研究の数々を誇りに感じています。この世界的に知られた研究所となった Kavli IPMU には、世界中から研究者が集まっており、人類の利益のため科学を進歩させるという私達の使命の模範となる研究所と言えます」と述べています。

また、Kavli IPMU の大栗博司機構長もカブリ財団の稷門賞受賞に関して「カブリ財団と Conn 総裁の基礎科学におけるリーダーシップ、東京大学とのパートナーシップ、また Kavli IPMU への支援に感謝し、その貢献に対し稷門賞が授賞されることを喜ばしく思います。カブリ財団とのさらなる協力関係を期待しています」と述べています。


Kavli IPMU に関連する取り組みへの稷門賞授与は、Kavli IPMU に寄附研究部門を設置した浜松ホトニクス株式会社への2017年度稷門賞授与を含めると、今回で3回目となります。

令和2年度「東京大学稷門賞」授賞式における カブリ財団 Robert Conn 会長の言葉
 


 


※注1) 稷門賞の「稷門」の意味については東京大学の稷門賞一覧のページをご覧ください。

※注2) 米国カブリ財団による寄附を契機とし、数物連携宇宙研究機構 (IPMU) からカブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU) へ改称


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