日本天文学会研究奨励賞受賞 --前田啓一特任助教--

東京大学数物連携宇宙研究機構の前田啓一特任助教が、超新星からの放射の理論計算の手法を開発し、すばる望遠鏡等による観測により超新星爆発構造を 突き止めた功績により、日本天文学会研究奨励賞を受賞しました。2010年3月25日、日本天文学会の春季年会において授賞式が行われました。日本天文学 会研究奨励賞は、最近5年間における天文学への寄与が顕著なる35歳以下の若手研究者を対象に、各年度3名以内に授与されます。

受賞業績の題目:「超新星爆発構造の理論・観測的研究」

前田啓一特任助教前田啓一特任助教

受賞理由:

前田啓一氏は、超新星からの放射の理論研究において、多次元理論計算の手法を世界に先駆けて開発した。また、その理論予測をもとに、超新星の後期観測の重要性を指摘し、すばる望遠鏡による観測を主導した。その結果、超新星が一般に非球対称な爆発構造を持つことを初めて定量的理論計算と観測により系 統的に突き止め、ガンマ線バーストが付随する超新星においてはさらに非球対称の程度が大きいことを明らかにした。これらは、超新星爆発機構の解明に繋がる 大きな成果である。現在では、前田氏の行った理論研究、あるいはそれに基づく観測研究の手法を、世界の有力な研究グループが採用している。このように、新 たな分野を開拓した功績は大きい。同時に、すばる望遠鏡を用いた観測的研究は、日本における超新星の観測的研究を世界的なレベルに押し上げた。

  • 超新星は丸くない:すばる望遠鏡で爆発する星の内部を探る

2008年2月1日発表資料 http://www.ipmu.jp/ja/feb-1-2008

 

  • 参考URL

社団法人 日本天文学会

すばる望遠鏡

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東京大学 数物連携宇宙研究機構 特任助教 前田啓一(まえだけいいち)

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