2026年7月3日
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI)

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU, WPI) の林左絵子 (はやし さえこ) 特任教授がアジア科学アカデミー・科学協会連合 (AASSA) 刊行の出版物 “Women in Science, Technology, Engineering and Mathematics (STEM) Advancing SDGs in Asia" (『アジアにおいて SDGs を推進する STEM 分野の女性研究者たち』) において日本を代表する女性研究者の一人に選ばれました。日本からは日本学術会議から推薦された3名が選出されており、林特任教授の他には、理化学研究所領域総括/開拓研究所の小谷元子所長と芝浦工業大学工学部土木工学科の平林由希子教授が選ばれています。
AASSAによる今回の刊行物「アジアにおいて SDGs を推進する STEM 分野の女性研究者たち」は、特別委員会の一つである女性委員会 WISE (Women in Science and Engineering)が、アジア地域の科学・技術・工学・数学 (STEM)の分野で、SDGs の推進に大きく貢献している女性研究者を紹介することを目的に刊行したもので、選考委員会によって審査・選出された14カ国49名の女性研究者が紹介されています。
林 Kavli IPMU 特任教授は、恒星・惑星形成を主なテーマとして野辺山宇宙電波観測所などで研究を行い、東京大学における天文学の博士号を取得しました。博士号取得後は、ハワイにあるサブミリ波観測用のジェームズ・クラーク・マクスウェル望遠鏡 (JCMT) に参加して望遠鏡の観測性能向上や国際共同研究の現場で成果をあげました。その後、ハワイのすばる望遠鏡における光学システム設計・製造・試運転といったすばる望遠鏡の建設や建設後の運用に中心的な役割を果たしました。また、すばる望遠鏡の科学成果や技術的成果に関するアウトリーチプログラムやワークショップを企画し、ハワイ地域の一般市民へ向けての情報発信や多様な文化をともに学ぶ交流にも積極的に取り組んできました。
さらに、2017年から2019年にかけては日本天文学会の副会長として科学分野におけるジェンダー平等をいっそう推し進めたほか、現在では、Kavli IPMU の事務部門長として国際的研究所である Kavli IPMU の運営に多大な貢献をしています。並行して国際共同の将来計画であるTMT (Thirty Meter Telescope) 望遠鏡の推進にも携わるなど、日本を代表する天文分野の女性研究者の一人です。
このように、天文学研究や望遠鏡運用といった工学的側面で多大な貢献を果たしてきたほか、一般市民への理解増進活動への積極的な参画や組織運営などのこれまでの取り組みが今回評価されました。林 Kavli IPMU 特任教授は、SDG 4 「質の高い教育」の項目で選ばれ、掲載されています。
関連リンク
“Women in Science, Technology, Engineering and Mathematics (STEM) Advancing SDGs in Asia" の紹介 (AASSAのページ)
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